EJU(日本留学試験:Examination for Japanese University Admission for International Students)とは、日本の大学や短期大学に留学を希望する外国人学生が受験する試験です。文部科学省が主催し、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が実施しています。この試験は、日本の高等教育機関において外国人留学生の学力や日本語能力を評価するために使われます。
EJUの特徴
- 試験科目:
- EJUでは、以下の4つの科目があり、受験者は希望する大学・学部の要件に合わせて選択します。
- 日本語(聴解・読解、記述)
- 理科(物理、化学、生物から2科目選択)
- 総合科目(日本と世界の時事問題、地理・歴史・政治・経済などの基礎知識)
- 数学(コース1(基礎レベル)とコース2(応用レベル)のどちらかを選択)
- 試験の形式:
- 日本語は、聴解・聴読解(リスニング・リスニング&リーディング)と読解・記述に分かれています。
- 理科、総合科目、数学はマークシート方式です。
- 得点配分:
- 日本語:0~400点(記述は0~50点、総合計0~450点)
- 理科:0~200点(各科目100点)
- 総合科目:0~200点
- 数学:0~200点
- 試験日程:
- 毎年6月と11月の2回実施されます。
- 日本国内および海外の試験会場で受験可能です。
- 言語選択:
- 日本語または英語での受験が可能です(日本語科目以外)。
- 一部の大学は英語での試験結果も認めています。
- 受験資格:
- 高校卒業相当の学歴を有する外国人で、日本の大学に入学を希望する者が対象です。
EJUの利用目的
- 日本の大学・短期大学への入学試験として利用される(約600の教育機関が採用)。
- 大学によっては、EJUの結果だけで合否が決まる場合もあれば、面接や小論文といった追加試験が課されることもあります。
- 日本政府(文部科学省)の奨学金申請時にも利用されます。
EJUのメリット
- 多様な科目選択により、自分の希望する大学・学部に合わせた受験ができる。
- 英語での受験が可能なため、日本語能力が不十分でも一部の大学に出願できる。
- 海外からも受験が可能なので、日本に来る前に合格を勝ち取ることができる。
EJUの対策方法
- 過去問の活用:
- JASSOの公式サイトで過去問が公開されているので、それを活用して問題形式に慣れる。
- 日本語能力の強化:
- 日本語能力試験(JLPT)の勉強と並行して、日本語の読解力や聴解力を強化する。
- 理科・数学の基礎固め:
- 高校レベルの教科書や参考書を使い、基礎からしっかりと学習する。
- 総合科目の時事問題対策:
- 日本や世界のニュースを定期的にチェックし、時事問題への理解を深める。
EJUは、日本の高等教育機関に留学を希望する学生にとって非常に重要な試験です。日本語能力だけでなく、学問的な基礎知識や論理的思考力も問われるため、しっかりとした準備が必要です。