TOEFLってどんなテスト?

2025年03月06日/お知らせ

正式名称

正式名称は「Test of English as a Foreign Language」であり、米国ニュージャーシー州に本部を置く世界最大規模のテスト開発・リサーチ機関ETSにより、英語を母国語としない人の英語力を測るために作られたテストです。現在日本ではETS Japanによって運営されています。

計るのはどんな技能

大学・大学院レベルのアカデミックな環境で必要とされる「読む」「聞く」「話す」「書く」

の英語4技能を総合的に測るテストです。なお、学校の中間テストや期末テストのように学習範囲をどれだけ理解できているかを測る「到達度テスト」とは異なり、TOEFLは0-120点(ITPは200-677点)を指標として、受験者の英語力がどの位置にあるかを示す「習熟度テスト」です。

テスト構成

TOEFLにはIBT(Internet Based Test、個人向け)とITP(Institutional Test Program、団体向け)の2種類のテストがあります。

IBT(Internet Based Test)Reading、Listening、Speaking、Writingの4つのセクションがあり、それぞれ30点、計120点満点です。受験所要時間は約3時間です。

リーディングは3つか4つの長文を読み、それぞれ10問程度の問題に答えます。内容は自然・社会科学から芸術まで幅広い範囲で出題されます。受験は約1時間かかりますが、終了次第次のセクションに進むことができます。

リスニングは「講義」と「会話」の2種類で構成され、それぞれ約3題ずつ出題されます。全部で30題くらいです。どのシチュエーションも大学生活を想定しており、教授や大学生、大学職員などが登場します。受験は約1時間かかります。

スピーキングは出題数は4題で、一つは身近な話題について述べるIndependent Task、残り3つは講義の内容や会話の内容を要約して話すIntegrated Taskです。受験は約15分で終了します。

ライティングは50分の制限時間の中で、読み聞きした文章についての要約、違うトピックに対する自分の意見の記述という2題をこなします。このセクションは全てタイピングで行います。

ITP(Institutional Test Program)Listening Comprehension、Structure and Written Expression、Readingの3つのセクションがあり、677点満点です。受験所要時間は約2時間です。

対象者

受験資格や対象年齢は特にありません。しかし、個人で受験するか、団体で受験するかによってIBT・ITPのどちらのテストを受験するかが異なります。

IBTは個人で受験します。会場受験自宅受験(Home Edition)の2種類があります。どちらも同じテスト内容ですが、Home Editionの場合はProctorUの試験監督によるオンライン監視があり、また使用機器・受験環境の要件を満たす必要があります。

TOEFL iBT® Home EditionTOEFL®主催団体ETSが、新型コロナウイルス感染防止の対応策として2020年に自宅受験版のTOEFL iBT®「TOEFL iBT® Home Edition」をリリースし、世界各国で実施を続けてきた試験です。現在は主にお住まいの地域にテスト会場がなく、宿泊を伴う移動が必要な方の受験方法です。TOEFL iBT Home Editionは、試験に使用するPCおよび周辺機器と受験環境の条件が大変厳格です。また、試験当日のオンライン試験監督者(Proctor)とのコミュニケーションや試験後の問い合わせ時も、原則全て英語での対応が求められます。試験時に使うPCの言語設定も「英語」に変更し、Proctorがチェックインの時にシステム環境設定の変更を行ない、エラー検出時にはエラーメッセージが英語で読める状態にしていただく必要があります。

自宅受験は、お住まいの地域の最寄りにテスト会場がなく、宿泊を伴う移動が必要な方や、1度で受験できないリスクを伴う受験形態であることをご理解・ご同意いただける方、過去に自宅受験を受けていて特に問題がなかった方おすすめです。

TOEFL ITP®は、世界最大規模のテスト開発機関ETSにより作成・提供される団体向けテストプログラムです。TOEFL®は1960年代に実施されて以来、世界で最も実績のあるアカデミックテストとして評価を得てきました。TOEFL ITP®は、 ペーパー版TOEFL®(TOEFL® PBT)のために制作された数多くのテスト問題を受け継ぎ、グローバルスタンダードによる評価測定を身近に教室内で行うことができます。TOEFL ITPは、マークシート形式のペーパー版、インターネット接続可能なPCを使用するデジタル版の2種類があります。

世界や日本でどれくらい利用度があるか?

TOEFLのスコアは、学生の入学試験や留学、就職活動に利用されています。アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなどの英語圏に限らず、世界160カ国、11,500以上の大学・大学院・その他機関で活用されています。日本国内では、大学入試、大学院入試、単位認定、教員・公務員試験や国際機関の採用などでスコアの活用が広がっています。

英検とTOEFLスコアの換算・スコアが示す英語能力レベル

TOEFLのスコア、実用英語技能検定(英検)とCEFR(Common European Framework of References for Languages/ヨーロッパ共通言語参照枠)の関連性は下表のようになります。

大学・大学院・その他機関が求めるスコア

各国の大学・大学院や国際機関では、どのくらいのスコアが求められているのでしょうか。一部を下表でご紹介します。

志望校や留学先によって求められるスコアは異なりますが、世界上位の大学進学では100、大学院・MBA留学の場合、100以上は求められています。

試験日程と試験会場

会場で実施するTOEFL iBTは、全国各地の会場で実施されています。

試験開始時間は午前中(10時〜)が多いですが、土曜日は午後(14時〜)の実施も行われており、午前午後合わせると年間で計120回以上実施されています。

詳細は下記のURLをご参照ください。

テスト日程・会場 |会場受験TOEFL iBTテスト | 受験者の方へ | TOEFLテスト日本事務局

試験結果と公式認定書の読み取り方

公式スコアレポートの送付

TOEFLスコアの受け入れ機関には、直接公式スコアレポート(Official Score Reports)を送付することができます。事前に送付依頼をしている場合は4通まで無料で送付することができ、テスト日の約11日後(日本では4-6週間後)にETSから発送されます。

公式スコアレポートとは別に、受験者用控えスコアレポート(Test Taker Score Report)も届きます。

受験者用控えスコアレポート

受験者用控えスコアレポート(Test Taker Score Report)は、試験日の4-8日後にETSアカウント上で確認・PDFのダウンロードをすることができます。また、申し込み時に郵送を希望すると、試験日から速達配送で約2週間、標準配送で4-6週間以内に郵送されます。

TOEFL iBTのスコアの有効期限はテストの受験日から2年間です。

スコアレポートの読み取り方

TOEFL iBTのスコアレポートには、Test DateスコアとMy Bestスコアの2種類のスコアが表示されます。Test Dateスコアは試験日の試験結果で、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの各セクションのスコアと合計のスコアが表示されます。My Bestスコアは受験者の過去2年間のTOEFL iBTテストスコアから、各セクションの最も高いスコアを組み合わせたスコアのことです。My Bestスコアが取り扱われているかどうかは受け入れ機関の募集要項をしっかり確認するようにしましょう。

TOEFLの一日と持ち物

TOEFLの1日はとっても長いです。まず、コンピューターに4時間も、完全集中した状態で向き合うことがよほどの覚悟を決めないときついです。休憩はListeningとSpeakingの間の1回10分しかないので、その間にしっかり気持ちの切り替えをすることが重要です。Listeningが終わるとそれまでの点数が非公式なものとして表示されますが、惑わされず、できることを出し切るとよいでしょう。

絶対に必要な持ち物は、身分証明書(原則パスポート)と申し込み確認メールの写しだけです。瞬間的な脳の糖分補給として、休憩時に食べるちょっとしたお菓子や飲み物があるとよいです。筆記用具や時計、スマートフォンなどは一切会場に持ち込むことができず、ロッカーに入れる必要があります。

それでは、受験頑張ってください❕